【舌の良性腫瘍 Benign Tumor of the Tongue】
舌にもいろいろな腫瘍が発生します。良性の腫瘍としては、乳頭腫(にゅうとうしゅ)、線維腫(せんいしゅ)、血管腫(けっかんしゅ)、リンパ管腫(かんしゅ)などが多く、まれに、脂肪腫(しぼうしゅ)、神経性腫瘍(しんけいせいしゅよう)、平滑筋腫(へいかつきんしゅ)などが発生することがあります。
✳️海綿状血管腫(けっかんしゅ)
単純性血管腫(たんじゅんせいけっかんしゅ)は、舌の表面にできる青紫色をした楕円形(だえんけい)のやわらかい腫瘤ですが、問題となるのは海綿状血管腫(かいめんじょうけっかんしゅ)で、紫色から青色をしたやわらかい腫瘤で、舌の深部まで進展しています。
海綿状血管腫は成長とともに増大し、ときに舌全体を占め、いわゆる巨舌症(きょぜつしょう)の状態になります。この場合、舌の動きが制限され、発語や咀嚼(そしゃく)が障害されます。部分的なものなら腫瘍全体を切除摘出することが可能ですが、巨大なものは治療がむずかしいことが多く、部分的な切除やレーザーによる治療、電気凝固などが行なわれます。
30代♀️
拍動性
⚠️動脈性のため舌根部までトグロを巻いていることがあるのでみだりに治療(切開やレーザー)は避けて、経過観察が寛容である。
⚠️患者さんには噛まないよう、刺激しないよう促し様子をみるように指示。増大傾向や痛み増幅の場合には基幹病院にご紹介いたします。形成外科、血管外科、口腔外科での合同ないし単独で全身麻酔下で手術になろうかと思います。
(当医院歯科口腔外科医師監修)
どうぞお大事になさって下さい。